B.B.BASEバスビワイチサイクルツアー[前編]


11月16日から18日にかけて、「B.B.BASEバスビワイチサイクルツアー」が実施されました。本イベントは両国発着の特別高速バスを使って、滋賀県守山市をスタート・フィニッシュとする琵琶湖(北湖)一周を楽しむサイクルツアー。今回、スポーツエントリ―がこのツア―の2泊3日の様子をイベントレポートで皆さんにご紹介いたします!まずは前編をどうぞ!

目 次

  1. B.B.BASEバスビワイチサイクルツアーとは
  2. サイクルツアー特化の高速バスの特別仕様!
  3. 初ロードな私がレンタサイクルでビワイチできるのか?
  4. いよいよライド開始!スタート&フィニッシュポイント滋賀県守山市の手厚さがすごい
  5. ライド&立ち寄り&ライド!
  6. サイクリストびいき(?)な琵琶湖からのおもてなしにふれる
  7. 水際、激坂、山肌、紅葉。1日目のライドを締めくくり

B.B.BASEバスビワイチサイクルツアーとは

琵琶湖を一周するロングライド”ビワイチ”。もともと観光地としても有名スポットがいくつもある琵琶湖をライドする楽しみ方。関西の方にとってはかなりおなじみだそうですが、関東からいくとなると、輪行のハードルがなかなか厄介。
現地についてからも、どのコースがいいのやら…。
そこでバイシクルクラブ誌が琵琶湖を2日間のライドで巡るツアーを企画しました。

ライドコースは全国のサイクルスポットを熟知する編集部が完全監修。輪行を極限まで簡単にするべく、バイクラック搭載特注バス「B.B.BASEバス」をJRバス関東が走らせます。

自転車はサクッと積んで、金曜夜から出発し、土日をライド三昧で帰ってくるマルっと琵琶湖を楽しめる。本ツアーにスポーツエントリ―も参加しました。しかも、ロードバイク未経験者。何を考えてこの人選なのか。

そもそも、総走行距離160kmあるけど、大丈夫なのか!もろもろトライしてみましたのでぜひご覧ください!

サイクルツアー特化の高速バスの特別仕様!

今回の企画は11月16日(金)両国駅を出発し、11月18日(日)両国駅へ戻ってきて解散するスケジュール。
22時集合なので、仕事を終わらせ、飲み会に顔を出し、その足で両国へ向かいました。

両国国技館側の出口ロータリーにつくと、いきなり新車の高速バスが!
ご存知な人も多いかもしれませんが、両国からは千葉房総へ向かうサイクルトレインB.B.BASEの終着駅でもあります。

バスは列車専用ホーム乗り入れ口のすぐ近くに止まっていました。
(改札口の外にもお手洗いがありますがちょっと暗いところにあるので、駅構内で済ませてから改札を出るほうがオススメ)

サイクルツアー特化の高速バスの特別仕様とは

これがB.B.BASEバス…。ピッカピカです

さっそく車内に乗り込みます。
新車のにおい(喜)!


各シートの側面にUSBポートがあって充電もできます。バス内で使えるWifiも完備。
一番最後尾にはトイレも搭載されていました。スリッパもいただけるので、楽々!


車外に出ると、早速自転車の積み込みが始まっていました。前輪を外して固定するタイプのようです。


搭載された自転車の様子。


フロントフォークを固定しています。


さらに緩衝のため、パネルが自転車の間に差し込まれ、毛布でくるまれました。


搭載が完了すると、バスの中でこのツアーの今回の行程についての簡単なご案内。
お話しているのがバイシクルクラブ誌の副編集長山口さん、今回のツアーの進行役です。


この時いただいた特製サコッシュ。B.B.BASEバスがデザインされていてかわいい!中には参加記念品セットが入っていました。後ほどゆっくりレポートします!


「サイクルトレイン、B.B.BASEもどうぞよろしく!」と、両国駅の駅長さんもご挨拶にきてくださいました。


搭載が早めに完了したこともあり、B.B.BASEバスを両国駅舎前にとめて記念撮影。


さて、そろそろ、スタート・フィニッシュ地点の滋賀県守山市へ向けて出発!国技館を背に、行ってきますー!

初ロードな私がレンタサイクルでビワイチできるのか?

バスが両国を出たのが23時前。途中いくつかのサービスエリアで休憩をしながら快調に滋賀県へ向かいます。
車内で食べる朝ごはんを買って、6時ごろコンビニで最後の立ち寄り。スタート地点の「琵琶湖マリオットホテル」のロビーのお手洗いをお借りすることができるので、歯ブラシを携帯していなかったらここで購入しておくといいかも。


6時過ぎにスタート地点「マリオットホテル」に到着しました。


マリオットホテルの横には「ジャイアントストアびわ湖守山店」が併設されています。


まだできて3年の新しいショップだそう。私はここでレンタサイクルを予約しています。


普段お店は9時からなのだそうですが、ツアーのために特別に早く開けてくださっていました。


店内の様子。レンタルはもちろん、自転車の販売やアイテムもかなりそろっています。事前にライド関連の忘れ物に気づけたらここで相談することができますね!
かなり広い更衣室も2部屋あり、私はここで着替えました。

ライドした2日間とも、最高気温17度、最低気温6-7度くらい。私の装備は防寒・発汗機能のある長袖と、バイクタイツとハーフパンツ、手袋。
ダウンベストをお守りに持っていきましたが、使用したのは日が暮れてからのライドと、夜食事に行くときや朝外を散歩したときのみでした。靴は自転車用のがないので防水機能のあるスニーカー。


今回私が借りたロード。オプションでサドルのクッションカバーがついてます。ペダルの付け替えなんかもオプション予約できます。


何回か乗りながらサドルポジションを調整してもらいました。
ロングライドで初心者の苦労話としてよく聞く「長く乗りすぎてお尻が痛くなるよ問題」は、五分に一度、立ち漕ぎの姿勢をとるとかなり緩和されるとのこと。「琵琶湖に注ぐ川が見えたら、そのタイミングだよ」と教えてもらいました。なるほど!


店長さん。「お天気持ちそうだよ!」とのこと。初心者にたくさんロードで琵琶湖ライドを楽しんでもらいたいとのことで、スタッフ皆さん、とても親身にお話ししてくださいました!

いよいよライド開始!スタート&フィニッシュポイント滋賀県守山市の手厚さがすごい


レンタサイクルが済んで戻ってきたら、皆さんの自転車もセッティング完了していました。


横に泊まっていた車、今回のツアーのサポートカーだそうです。なんと守山市の公用車!宮本和宏市長は熱心なサイクリスト、ビワイチの仕掛人でもあり、サイクリストを歓迎する市の体制が現れています。


出発前のミーティングで本日のコースを確認、この大きな地図は参加記念品の中の一つとしてみんなに配られています。


このツアーのゲストライダー56CYCLEの筧 五郎さん。サポートライダーの藤原 成人さんと石井 宏紀さん。サポートライダーのお二人はの地元サイクルチーム「kiyoshi cycle racing」のチームメイト。


ホテルの通りはさんだ向いは琵琶湖サイクリストの聖地碑がある「第二なぎさ公園」、別名「琵琶湖サイクリストの聖地」。


ビワイチの起点ポイントとして親しまれていて、今回のツアー開始式典を行いました。


守山市の杉本さんが守山市長からのメッセージを読んでくださいました。


記念撮影をして、行ってきます!

ライド&立ち寄り&ライド!

本日はマキノ町まで約約100㎞の道のり。
スタートして最初の立ち寄りスポット、八幡堀に到着。ここまで、ほとんど信号などで止まらず走ってきたことにまずびっくり。都内での自転車体験しかなかった私にはかなり新鮮でした。


この先には八幡山があるのですが(ロープウェイで登ることができる)、この山に城を築いた豊臣家が、琵琶湖上の物流をこの地に引き入れるために作った堀だそうです。今は観光地や時代劇のロケ地として人気の場所。


堀だけでなく、街並みも風情があって、タイムスリップした気分


八幡山に登るロープウェイの乗り場に到着しました


中はお土産がいっぱい


ここの人気は赤こんにゃく。この色は「三二酸化鉄」という成分が由来。どうして赤くなったかは諸説あるようですが、派手好みだった織田信長が染めさせたのだとか。


お出汁で炊いたものがいただけます。普通のこんにゃくよりどっしりしていて柔らかく、歯触りなめらか。こんにゃく自体は無臭です。お出汁が染みてておいしい!なかなかお目にかからない珍しいこんにゃくを楽しんだら、次のスポットへ。


しばらく走ると突如見えてきた建物。なんだこれ!?


屋根はかやぶき?たくさんの観光客でにぎわっています


実は、ここ、大人気のお菓子屋さん「ラコリーナ近江八幡」。
どう考えてもファンタジーの世界の建物に見えます…。


店内。有機的な空間。


2階はカフェスペース、1階は商品購入スペースになっています。


あ、このツアーに参加されている、Youtuberの358TVさんと、サイクリングマンさん!
おーい!(ってしたくなるくらい広い)


バームクーヘンが人気だそうで、このカフェではやきたてをいただけるとあって早速注文。


普通よりふわっふわ、しっとりのバームクーヘン!
グレーズドなので外側の砂糖の歯ざわりがバームクーヘンの柔らかさにピッタリ。
ああ、書きながらよだれ出てきました。


おなかに収めたので、下の階を探検。バームクーヘンを作っているところをみることができたり、


和菓子コーナーをのぞいてみたり。


「生どら(左)」と「生どら栗(右)」。これもおいしそうです…。ホールで購入できるバームクーヘンほか、せんべいやおかきなど、しょっぱいもの系も充実。うっとり眺めていたら集合時間!ここからまた1回途中休憩をはさみ、お昼ごはんスポットに向かって走ります


また20㎞前後走ったのち休憩として立ち寄ったコンビニ。実はここまでの間のライドで汗をかいていたらしく、立ち止まると冷える。空腹だったのと、風がでてきたこともあり、なかなかハードな区間となりました。
※後にお昼ご飯を食べたら、すっかり調子が戻ったので、エネルギー切れだったのかも。補給の重要性を身をもって体感・・・。


みんな余裕そう!


「体を冷やさないためにも、汗をかかないようにするのは大切だよー。ジャージだと湿気が抜けてちょうどいいよ」とサポートライダー石井さん。


石井さんのジャージには琵琶湖のシルエット!サイクルチームのユニフォームジャージだそうです。


お昼スポットの彦根に向けて走り出し、車道から水面間際のポイントで立ち止まりました。


おおお、山にかかる雲がぐんぐん動いています


五郎さんが「今日の宿はちょうどあの対岸に見えるあたりだね。」と教えてもらって、みんなで確認。本当にあそこまで走れるんだろうか…と内心若干心配に。

サイクリストびいき(?)な琵琶湖からのおもてなしにふれる


しばらく行くと、目の前に石垣が見えてきました。彦根城だ!


「ここに自転車を止めてお昼にしましょう」と山口さん。彦根城の向かいにあるレンタサイクル施設「めぐりんこ」さんの奥のスペースをお借りしました。


ここでは気軽にビワイチを楽しみたい人のために、予約不要で借りることができます。しかも、車種はクロス・電動アシスト・タンデムからえらべるとか。
・・・タンデム?


見せてもらいました!タンデムが街中を走れるかどうかは地域によってルールが違うそう。どうりで、東京では見たことがないです。
タンデム車だと、ペダルとハンドルが分かれているので、親子やハンディキャップがある人でもパートナーと一緒にサイクリングを楽しむことができるんですね!

「デートによさそう」「二人ともサイクリストだったらスピード出そう」みんな興味津々。


五郎さんに漕いでもらえれば、私がペダルをこがなくてもビワイチできる夢のスーパー仕様(それでいいのか)になるわけです!


五郎さんと山口さん、バリバリ走るお二人で乗れば、相当スピードが出そうです。


めぐりんこの建物の入り口に貼ってあったステッカー。実はこの琵琶湖のアイコン、ツアーの立ち寄る先や、道路上のシグナルなど、いたるところでみることができます。
右側の「サイクルサポートステーション」はお手洗いや空気入れ、工具などを貸してもらえる施設に掲出されていて、琵琶湖の周りに200か所以上。
ビワイチを盛り上げる取り組みの幅広さをあらためて実感しました。


さて、お昼ご飯を食べに城下町に繰り出しましょう!


この通りも古い町並みを残していて情緒あります!


お昼は自由に取るので、私は山口さん・五郎さんについていくことにしました。


伊沙羅さんの半熟卵のオムライスをオーダー。近江牛挽肉が入ったトマトソースが使われてて、普通のより豪華!ぺろっと完食。
このあとのライドがお昼をはさんでぐっと楽になりました。


参加者全員がまた集合したら、午後のライドスタートです。


車道をしばらく走っていくと、なんじゃこりゃ!電波塔?がたった昭和レトロなビル。後から調べたところ、「長浜タワービル」という、ファンも多くいる名物建築なのだそう。


このビルの先が「黒壁スクエア」という観光スポット。


写真奥の建物は明治時代に建てられた「国立第百三十銀行長浜支店」。黒漆喰の建物だったため黒壁という愛称で親しまれ、その後教会などに姿を変えつつ今ではガラス館として使われています。近隣の建物もクラシックなたたずまいを活かしつつガラスショップや工房、体験教室やカフェとして店を構え多くの観光客が訪れています。


ツアー参加者が集まっている「96カフェ」に私も行ってみました。


黒壁ソフト…?


すごい色のソフトクリームの置物。きっと黒壁ソフトのイメージなのでしょう。頼んでみるしかない。


置物と同じ色のソフトクリームが!黒壁ソフトの「黒」です(ほかにも白とミックスがありました)。食べてみると味はかなり濃いチョコレートでしっかりおいしい。見た目はともかく、味は全然キワモノじゃありません。歯ざわりがすこしシャリシャリとするのは竹炭が練りこまれているから。これが黒さの秘密。


これも食べる?とお裾分け。「ゴブラン焼き」というベビーカステラみたいなスイーツです


中に甘く煮たリンゴが入っていました。ほかにも栗とかお芋とか、いろんなバージョンがあるそうです。


しかしすごい人気のエリア。自転車をひきながらこの敷地を後にしました。

水際、激坂、山肌、紅葉。1日目のライドを締めくくり


ここから私はサポートカーに載せてもらって、コースを先回りし、ライド中の皆さんの写真を撮らせてもらうことにしました。自転車は後部スペースのほかに、車の上のラックにも設置することもできます。


みんなまだかなー。


お!きました!おーーい!


気持ちよさそうです!


お昼前にちらっと雨っぽくなりましたがすっかり回復。湖畔からの陽が明るく、視界がひらけて気持ちがいい!


次の立ち寄りスポットは「道の駅湖北みずどりステーション」。建物が水鳥の顔になってます。


ここで見つけたのは小魚の天ぷら。


タネの選択肢は小鮎、ワカサギ、白魚と、淡水魚の種類が豊富!鮎の遡上シーズンである5月は、小鮎の群れで川が真っ黒になると、ジャイアントショップの店長さんが教えてくれました。大湖ならではの季節感です。


さらにもう一つバイシクルクラブ誌のカメラマン後藤さんのおすすめのポイントへ先回り。まっっすぐの田舎道でライダーを待ちます


山をバックに、今度は秋の畑の横を走り抜けます!


爽快!爽快!


と思いきや、実はこの道の先に今日の最難関の坂…!


坂を必死で登ると、古いトンネル。


暗いトンネルから一気に明るい眺望が見えてきました。皆さん自転車を置いて休憩しています(車両通行止めになっていました)。


山の中腹から日の暮れる琵琶湖を見下ろせる眺望ポイントでした!



山肌も少し紅葉が始まって、秋のライド、って感じです!


もと来たトンネルに戻り、宿へのコースへ。


今日最後の立ち寄りポイント「奥びわ湖 水の駅」へ到着。一休みしたら宿まであと1区間。


だんだん日が暮れてきました。実はここでタイヤパンクが発生。サポートライダーさんが対応してくれます。


まさに日が沈む頃…


本日の宿「奥琵琶湖マキノグランドパークホテル」に到着!


大きなロビーで自転車を保管させていただくことができました。


お部屋に入ると、すでに荷物が!先にB.B.BASEバスで運び込んでくださっていたのでした。ツアーならではのサービスにグッときます。


ロッジみたいな木の香りのするお部屋でした。


ホテルのテラスからは琵琶湖が一望。琵琶湖周辺は防風林として松がたくさん植えてあり、ライド中も時折松のいい香りを楽しめることができます。


ご飯の集合時間までの間に、今日の参加記念品キットを見てみました。袋物4点!さらにリストバンド、シャワーオイル、サイクリングキャップ!かなり豪華です(このほかに琵琶湖周遊マップが2種類入っていました)。






ホテルのアメニティも、浴衣、歯ブラシ、スリッパ、ドライヤー、ポット、などなど、ばっちりそろってました


今日の夕ご飯はホテルから徒歩10分「ととろお食事処」さん。刺身・天ぷら・汁物・茶碗蒸しなどが出る「おまかせ定食」がオススメだそうです。


やっとビールが飲めるぞー!10時前にはご飯も食べ終え、中締め。
ととろやさんとホテルとの間にはコンビニもあって、まだまだ食べ&飲みたりないライダーはここで追加物品を購入。
まだまだ体力に余力のあるメンバーはホテルで飲み直し、マキノ町の夜は更けてゆくのでした。

後編へ続く

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