「第9回ツール・ド・宮古島2016」に参戦してきました。
個人的に年間で「三大・オサーン・ツール(The Important 3Races for Middle Age)」(宮古島、北海道、おきなわ)と名付け最重要レースと位置づけて参戦してます。
力の入れようが他のレースとはちょっと違うのです。
ただし!過去の戦歴はこの宮古島が「最悪」。(去年は脱水症でチーン。)
満足行く走りが出来ないレースが毎年繰り返されていました。(泣)
「今年こそ!」の想いは三大レースの中でも一番強いレースだと言っていいでしょう、そんな熱い想いで参戦したわけです。
いつもとルーティーンを変えてみた。
まぁ、だいたい毎年行ってるんで。
毎年、同じルーティーンで行ってるんですが。
今年は少し変えてみました。
レースには影響ないでしょうけど。(笑)
同じことしてたら同じ結果になりそうな気もしたんで。
何でもこういうことは「ゲン担ぎ」もある?でしょ?
それといつもと違って今年は「雨のレース」だと予想しました。
例年は暑さとの闘いなんだけど、今年は雨だなぁ、と。
雨のレースは嫌いです、好きな人はあまり知らない。
また宮古島は常に風が強い地域なんで、少しの雨でも「嵐」みたいになっちゃうし。
雨予報のためいろいろ準備しました。
まず最初にブレーキシューを新品に交換すること。
とうぜんカーボンホイール用のシューです。
まだまだ使えるシューでも割り切って新品にします。
(当然タイヤも新品に交換します。)
さらに今回は皮膚に塗り込むワックスも用意。
水をある程度、弾いてくれると期待。
それとアイウエアは4種類を準備して持っていった。(全てSWANS製品)
視界は命。
いつもより念入りに選べるように選択肢を広げた。
オハス。
6時起床。
今朝から決戦の地、宮古島へ飛びます。
忘れ物ないように(あると思います)行ってきます。
右膝、大腿筋は痛いまま。寝てる間に脹脛攣りまくりの状況ですが。
何とか色んな神様にもお願いしつつ都民の理解を得たいと思っております。— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月9日
大きく変えたのは今年は「神戸空港から飛んでみた」こと。(笑)
去年、ANAで神戸から飛んだら空いてて良かったんで。(^^)
I’m at 神戸空港 in Kobe, 兵庫県 https://t.co/EYSPudiK7h pic.twitter.com/YJIYSDef1V
— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月10日
三重県人のボクには関空でも神戸空港でも電車での移動時間は大差ないし。
3人がけのシートにヒトリだけで那覇まで飛びました。(^^)
快適でした、こういうのも「小さな優位」ではないか?と思ったりもします。
疲労することはできるだけ避けたいものね。
遠征時は食事も宿泊先も厳選します。
舛添(元)都知事ほど贅沢しませんが。(笑)
あまりに安ホテルはオススメしませんし。
コンビニ弁当ばかりじゃ走れないからね。
宿泊先は大会の表彰式が開催されるホテル。
ここはさすがにイベントに対しての理解が有るのでいろいろ便宜を図ってもらえます。
小さなストレスの積み重ねがリザルトに影響することもあるわけですから。
I’m at ホテルアトールエメラルド宮古島 in Miyakojima, Okinawa https://t.co/ert5StbAlZ pic.twitter.com/Mu0maJPArT
— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月10日
遊びに来てるわけではないので目的がはっきりとしてるわけですから。
全てがその目的に照準をあわせてベクトルを同じにすればいいわけですよ。
やはり雨でした。
到着した日(6月10日)は何もしませんでした。(できませんでした。)
移動だけです、着いたらいつも行く居酒屋で喰って飲んでおしまい。
I’m at 島の居酒屋 眞丑 in 宮古島市, 沖縄県 https://t.co/fVsM1qtnyk
— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月10日
ロードバイクはホイール以外、事前に送ってるんで。
組立作業も到着日にしませんでした。
6月11日
雨でした。
そぼ降る雨、ってやつでした。
シトシトと降ってました。
無理すれば走れるんじゃない?っていう具合の降り方でいちばん始末に悪い雨量ですわ。
ホテルで朝食後、仕方なく愛車アズマックス号の組み立てをやり。
(いろいろあったんですがここには書きません。)
組み立て終了後、自走で前日受付へ。
受付終了後、いったんホテルに戻りレンタカーにバイクを積んで試走へ。
懸案だった「ボトル補給」の場所と「受け渡し方法」のチェックと練習へ。
小雨だったし、風もあったんで5回ほどリハーサルやったら嫌になったんでホテルへ戻る。
ちょっと踏み込んだら右大腿筋が痛むし、右膝も痛む。
なんだかなー調子悪いわーと嘆きながらホテルの部屋で塞ぎ込んでた。
部屋にいるとついに空は崩れ、大雨に。
おまけにカミナリまで。
もはや完全な「嵐」状態に。
完全に諦めムード。
覚悟した。受け入れよう…
何もしてないと落ち着かないのでジャージにゼッケン貼ったりして気を紛らわす。
時間が過ぎるのは早くてあっという間にディナータイム。
この日の夜は大好きなイタメシへ。
I’m at ADISH in 宮古島市, 沖縄県 https://t.co/ZCGCkApQyK pic.twitter.com/xM6wqBIUsD
— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月11日
レース前に深酒しない!と去年のブログで書いたんだけど。
(1杯ぐらい良いよね?)
から始まり、気がついたらワイン飲んでました。(恥)
バカは死ななきゃ…
フラフラになってホテルに戻り、早々に眠剤、放り込んで就寝。
いよいよレース当日。
6月12日 いよいよレース。
酒飲んで眠剤入れたら「最強」の眠りに入りますね。(笑)
午前4時まで爆睡。
いや気絶してたのかも?
起きたらもう必死で支度しました。
おはよう、4時起床。
色んな不安を拭い切れないままスタートの朝を迎えました。
あとはもう出たとこ勝負。
精一杯戦ってきます!またあとで!!— しんちゃん™ (@susamishin) 2016年6月11日
いつもはホテルから自走でスタート地点まで行くんだけど、今年は天候のせいでレンタカーでスタート地点まで行きました。
6時ぐらいに行きました。
スタート位置は大事です。狙うなら、、だけでなく狙わなくても「前から出る」に越したことはないです。
114kmレースは400人ですから。(汗)
正直、後方から出たら危なくて仕方ないですもの。
当日、選択したアイウエアはクリアレンズ。
去年のクリスマスに佐々木キャプテンからプレゼントしていただいたSWANS製です。
ボクはこのフレームレスのモデルが大好き。
視界が広いからです。
たくさん御挨拶
レースがスタートするまでいっぱい時間があったんです。
ボクはすることもなくボーっとスタート時間が来るのを待っていたんですが。
実は待っている間に色んな方々から「御挨拶」いただきました。
初めてお会いする方、毎年お会いする方、他のレースでお会いして宮古島で再会する方などなど。
待ってる間、けっこう楽しかったです。(^^)
お互いの健闘を祈り、お互いがまたライバルであるわけですから。
ワクワクしてきたのでした。
スタート
7時10分
スタート。
いっせいに駆け出す。
イッテキマス
だいたい、、、イメージとして、、、展開は想像してた。
まず天気がアレなんで、最初から無茶なアタックはかからないはず。
例年より「遅いレース」になると想像してた。
逃げは出ないだろう、出してしまうとマズい、、と考えてた。
ヒトリ逃げはスルーしていいだろうけど、3人以上で逃げたらヤバイなっと。
スタートして伊良部大橋のパレードが終わる頃から番手を上げていって前に出る。
20番手ぐらいで位置取りして、リアルスタートした(らしい)ときからプロトン内での位置を考える。
去年は常に前方で戦ったけど、今年はそこまで前に出たくなかった。
出なくてもいいとも思えたし。
(速くない)
想像通りプロトンの速度が上がらない。
これならいつでも前に上がれる速度だ。
中切れもこれなら無いだろう。
あとは落車多発地帯だけ前に出るか?回避措置すれば前半戦は凌げると。
ここで落車多発地帯について書いておくと…
来年、出走を考えてるヒトがけっこうボクのブログ読んでるみたいなので…
書いておきますね、参考までに。
- AS狩俣小学校前
- AS比嘉ロードパーク
- AS東平安名崎
- 宮古島海宝館過ぎて最初の下り坂終えた登り返し
- 来間大橋の折り返し
です。なんとエイドステーションが殆ど危険地帯。(笑)
ボトルの受け渡しで落車する可能性大。
そして掴み損ねて道路に落ちたボトルを踏んで落車する可能性大です。
かなりリスクを覚悟してボトル貰ったほうが良いです。
海宝館過ぎの登り返しは、最初の下り坂でアタックかかることが多く、登り返しの箇所は高確率で向かい風が吹いていて急に速度が落ちますから、後ろから追突されます。
最後の来間大橋の折り返しは毎年「ガシャガシャ」と音が聞こえます。(汗)
あんな折り返しはちょっと止めて欲しいなーってぐらいの折り返しです。
数十人ではとても曲がれませんわ。
それではレースの続きはYouTUBEでどうぞ。
スタート後45分後からの撮影です。(7時55分ぐらいから)
AS狩俣小学校前はボトルを受け取らず、右端を安全通過。
それからすぐ池間島大橋、、そこからちょっとピリピリしだすプロトン。
折り返しで道が細くなるし。(2分30秒あたり)
180kmの千切れた選手を追い抜かなくちゃいけないんで、どうしても走れる幅が狭い。
せいぜい2台が並走できるぐらいしかない。
そこに80人ぐらいのプロトンが突っ込む。
ピリピリ。
速度は速くないので相変わらずプロトン前方から30番手ぐらいで走る。
池間島の中ではあちこちで大きな水溜りが出来てて、水しぶきを顔いっぱいに浴びる。(泣)
(4分20秒あたり)
でも雨で苦労したのはこの一箇所だけ。
あれだけ荒れる天気予報のはずだったのに、雨はこの後、まったく降らなかった。(*_*)
降らないどころか、途中から蒸し暑くて辛いぐらいになった…(*_*)
予想が見事に外れた!!
島を出て、しばらく走ると南下する一本道へ。
ここは例年通り「まったり」区間。
今年は風も強いし、牽制ムードばりばり。
いちど千切れた選手もこの区間でプロトンに戻ってくる。
肥大化するプロトン。
ここでもボクは前から40番手ぐらい?でじっと様子見。
アップダウンが続く区間が終わると殆ど平坦になるんでそこで番手をあげて。
1番選手をマークすることに。
(1番選手とは去年の優勝者でゼッケン番号の末尾が「1」の選手)
ぴったり1番選手の後方に張り付いて過ごす。(33分50秒あたり)
チームメイトもたくさん居るみたいだし、今年も一番警戒しなくちゃいけないと感じてました。>1番
今年は成功させたボトルキャッチ。
次の重要ポイントは先程書いた「AS比嘉ロードパークをスルーするために、助監督からボトルを受け取ること」でした。
去年はこのボトル受け渡しをミスしたため後半に脱水症を発症し、最終攻撃に加われなかった苦い経験があります。
ボトルを受け取れないと危険を顧みずAS比嘉ロードパークでボトルを取りに行かなくちゃならない。できればスルーしたい。
そんなミッションでした。
前日の打ち合わせ通り、必要なボトル本数を叫び、無事受け取りました。(43分50秒あたり)
ピーカンではなかったので1本でいけるだろう、と判断。
スポドリではなく経口補水液をもらいました。
スタート時はスポドリ1本、経口補水液1本の計2本で出たのですが、蒸し暑く、肌に纏わりつくような熱気で奪われていく水分には経口補水液の方が「より良い選択」だと想いました。
事前にボトル受け取りのために集団前方に位置を変え、そこから徐々に右へ移動し。
受け取ってからは無理に上がらず集団中段に戻って物凄くセーフティーに事を済ませましたヨ。(^^)
これぐらいセーフティーなら問題ないっしょ?
その後、安心したのか、気持ちに余裕ができ、いつもレースでご一緒させてもらう「Max Speed 97」のジャージが目に入ったので話しかける。
「毎年、ご一緒させてもらう選手は今年は?」と訊ねると「180kmの方のレースに」と教えてもらいました。
うーん、去年は負けたんで今年はリベンジしたかったのになー、残念!>柴崎選手
(1:01:05あたり)
東平安名崎
だんだん東平安名崎の灯台に近づいてくる。
ボクの作戦では灯台へ入る道は細く対面で路面も舗装状態が悪い、しかも先端の折り返しにボトル受け渡しがあり、、、ものすごく「デンジャラス・ゾーン」と位置づけてます。
なのでじわじわと番手をアゲていって、、灯台へ続く道に入る時はほぼ先頭から10番以内で入るつもりでした。(1:12:11あたり)
でないと何かあったときに反応できない。
アタックも去年はココでかかったし。
しかし、、いい場所に水溜りがあって、怖くて踏めず、、それでも15番手ぐらいでは侵入できた。
ここからは感じとしては「前、前」で勝負するつもり。
のはずだったのに。(*_*)
なかなか前へ上がれず、、、スペースが無いままASに突入。
案の定、大ブレーキで罵倒合戦。(汗)
危なかった。(1:16:50あたり)
ボクはボトルには余裕があったんで受け取るつもりがなく必死で回避してスルー。
後方では大きな声の罵倒合戦が続いてた。
やはりASは最大の危険箇所だ。
そして70人ぐらいのプロトンが寸断されたみたい。
前ではアタックもかかってた。
(ヤバイなー)
と思いつつ必死で踏んで一列棒状で着いていく。
取り敢えず主だった選手はすぐに戻ってきてプロトンはまた肥大化していく。
海宝館
例年通り海宝館が過ぎてからの勝負やな。
あそこからのアップダウンは「ぜったい前で戦わなくちゃダメ」な地域。
あそこで下がったらもうゲームオーバーですね、千切れるしかない。
必死で食らいつくぞ。
(まあ、ほぼ全員がそう思ってるから前へ出るのは大変だけど。(汗))
海宝館が左手に見えた。
いよいよだ。(1:25:33あたり)
ジェットコースターの始まりだ。(汗)
少しずつ、右をこじ開けて一気に前に出ようとするもスペースが見当たらない。
躊躇してると下りが終わってしまい、登り返しに。(汗)
ここは数年前に落車食らったトコロだ。
必死で窮屈になるスペースをこじ開けようと声を出す。
右からどんどん選手が被してくる。
仕方ない、周囲を囲まれたし。
下手に進路を変えられない。
そのまま直進だ。
6%ぐらいの登りを登る。
例年よりはるかに遅いペースだ。
やはり今年はアガらないか。
20~30番手から前にアゲられないし。
速度もアガらない。だからスペースも出来ない。
(居場所が無いな)
ずっとそう思ってた。
だからといって抜け出る(アタックをかける)勇気もない。(恥)
こういう状況は悪い。
居場所をきっちり見つけて居座らないとダメだ。
ココはとにかく「1番選手」に張り付くことに。
それでも動きがないのでここらで前に出ることを決意。(1:28:45あたり)
右から被せて20番手ぐらいまでアゲて位置取り。
前に出て初めて分かる、、、数人が逃げようとアタックを繰り返してる。
やはりここで仕掛けるタイミングなのか。
メガソーラー地帯からの場所でも先頭から20番手ぐらいに位置どったまま動かない。
その後の登り区間でグシャッと前から降りてきてスペースが小さくなる。
ここで1番選手が右からアタック!!(1:30:48あたり)
すかさず「1番出たよ!1番アタック!」と叫ぶボク。
実にいいタイミングでのアタックでした、素晴らしい。
みんな油断してた。
「誰も追わへんやん!」と唸ってしまうボク。
やっと数人が反応。
追いかけ始める。
その後は一気に活性化するプロトン。
それまでのスローペースが嘘みたい。(汗)
(みんな、脚残してるやん!)
必死で着いていく。
その後も速度はあがる。
(何か前であったのか?)
考えたけど分からないし見えないし。
一列棒状で掴まっていくだけだ。
そうしながらも少しずつ番手を上げて15番手以内で位置取り完了。
アップダウン区間の最後の登りで沿道から「二人、逃げてるよ!1分半!」と教えられる。(汗)
(えー逃げてたの?!しかも二人?!)
気づかなかったし。
しかも1分半かー。
ヤバイねー、どうするんだろ?とあくまで能動的に動かないボク。(笑)
周囲の反応待ち。
しばらくすると「回そう!回そう!」と後方から声が出る。
ようやく先頭が追いかける雰囲気に。
ぎこちないローテーションが始まる…
うーん、うまく回らない。
「二列で!もっと早く回して!」
とツッコミが入る。
ボクも数回、前で牽く。
でもどうにも速くならない。
積極的に追いたい選手と、もう諦めたムードの選手が織り交ざってるからか?
途中でボクも(こりゃ追いつけんのとちゃう?)って諦め派に変更。
そうこうしてる間に来間島大橋へ。
ここは超危険折り返しゾーンがある。
前に前に!
(1:59:24あたり)
狭いし、風でフラフラするし。
10番手ぐらいで入ってそこからジリジリあげる。
物凄い向かい風だ。
そしてここは折り返すので「逃げてる選手」が目視確認できる地点でもある。
ここでタイム差がわかるはず。
タイム差がわかればその後の戦略を考える。
しかし、、それにしても、、、風が強くてぜんぜん速度出ない。
まるでサイクリングだ。(笑)
みんなお喋りしてるし。(苦笑)
こりゃ逃げ切られちゃうよー!とか心配しないのかな?
来間大橋の登り区間であまりに遅いのでスペースを見つけてすかさず前に出る。(2:01:50あたり)
いよいよ折り返してレースは最終局面だ。
アドレナリンがフツフツと身体を駆け巡るのがわかる。
もうどこも痛くないぞ。(笑)
右膝も大腿筋も痛みが消えた。
プロトン先頭から4番手で突き進む。
逃げてるのはまだ見えない。
そんなに空いてないんちゃうん?追えば捕まえられる距離とちゃうん?
そう思い始めた。
そしたらゼッケン2番選手が上がってきて
「これ!これ!逃げの選手ね!」
と折り返してきた選手が逃げてる選手だと教えてくれる。
(あれ?ヒトリ逃げ?なるほど、協調して逃げてるわけじゃないのか。)
と目視確認。(2:03:20あたり)
二人が逃げてる、って聞いてたけど協調して逃げてたわけじゃなく、それぞれ単独か。
時間もそれほど差があるわけじゃない。
せいぜい1分ってとこじゃない?
この強風で単独なら、プロトンで回せば追いつくのはそれほど難しくないはず。
(追いつける)
そう判断した。
追うぞ。
いける、いける。
回せばゴールからかなり手前で追いついてそこから振り出しに戻せるはずや。
うまくプロトンを「その気」にさせて追いついてやる。
そういう作戦にした、勝手に。(笑)
まず、そのためには安全に来間島のUターンを回さなくちゃ。
必死で「スロー!スロー!」と叫んで誘導する。
(2:04:13あたり)
折り返してすぐに後ろでガシャガシャいってる…
プロトンは50人ぐらい居た。
しかしやはりここで分断されたか?
遅れが出てるみたい。
しかしもう待ってられないし追わなくちゃ。
5番手から追跡モードに。
ここから追い風基調やし。
逃げてるのも速度あがるけど、こっちはもっとアガるぞ。
「追いかけよう!」と声をかける。
その気にさせて追う。
時速60kmで追いかける。(2:06あたり)
後ろはもう見なかった。
回ってくれる選手の数だけチェックしてた。
二人、先行してた選手を来間大橋が終わったあたりで吸収して。(逃がさへんで)
回る選手の数を増やしてさらに追跡。
最初の「やる気なしローテーション」と違い、今回は意識が高く、高速モードで回ってくれた。
(いける。)
そう思った。
いつもはノラリクラリと先頭を牽きたがらないボクも、今回は積極的に前に出た。
この戦局は逃げを吸収するまで協調すべきだ、と判断したからだ。
180kmカテの選手をカバーしてる大会車両がボクが追いつたのを知って慌てて速度を上げて離れていった。
それぐらい急激に僕らは「追撃モード」に突入してた。(2:07:18あたり)
その後、6人の選手が回ってるのを確認。
その他はわからない。
来ないのか?遅れてるのか?
でもこの時点でも判断は変えなかった。
(追うぞ)
6人いれば十分や。
そう思ってた。
ところが…
東急リゾートを過ぎて市街地に入ってから状況が少しずつ変化。
なんか変?ボクが先頭で牽いてる時間が長くなってるんとちゃう?
牽かされてる?
後方を振り返る余裕なんか無いんだけど。
徐々にローテーションのタイミングがずれてるし、乱れてるし。
さっきまで回ってくれてた選手がいくら待っても回ってこない。
あれ?
あれ?
そしてボクが一番前で牽いてる時間が長くなってる気がしてきた…
(おかしい…)
ちょっと疑心暗鬼が…
そして決定的だったのが、、あまりに上がってこないので、先頭へ出るように即すシグナルを出す。
右肘でクイックイッってやつ。
でも誰も出てこない。(汗)
マジか。
牽かされてるやん?
疑心暗鬼がホンモノの疑心に変貌する…
(ひょっとしたら後方はもう逃げ切りを容認したのかもしれない。)
そう思いだした。
そうなると一気に脚が緩む。
(もう信じないぞ。)
わざと速度を落として牽制にはいる。
40km以下にまで落としてやった。前にヒトリ抜け出してるし。
(どうだ?誰か追わないと逃げが増えるよ)ってな感じ。
それでも誰も出てこない…
(どうなってんの?)
後ろを見る余裕ナッシングなのでよくわからないけど、ボクが牽く状況ではなさそうだ。
後方でも牽制合戦してるのかもしれない。
おまけに「通行止め」になってるはずの道にクルマが走っててしかもウインカー出して交差点真ん中で止まってる。(汗)
(2:15:24あたり)
有り得ない、、、んだけど、ここ宮古島では「アリエール」なのだ。(笑)
わりと競技中で通行止めされててもヘラヘラと笑いながらクルマ来ますからね。(汗)
ボクは必死に右へ左へと迂回してクルマを避けたけど。
続くプロトンはどうなったんだろう?と思ったけど、見ることもできないんでそのままスルー。
でもこれで少なからず逃げ切りが濃厚だろうと感じた。
しかも、、、ずっとボクが牽いたままで誰も出てこない…
いい加減、なんとかしろよ!って思った。
何度も何度も右肘突き出して交代をお願いしても誰も来ない。(泣)
(やられた…牽かされてるわ、間違いないわ。)
すぐ後ろで変速の音とか聞こえてるし。
完全に使われた。
頭にきたんで左によせて時速30kmまで落としたらさすがに出てきた。
3人に前を走らせて4番手に着く。
でもここまででかなり消耗してて、ヤバイと感じてた。
もう残りわずかしか無い。
この段階でこの減り具合は完全にヤバイ。
回復させる余裕なんてないぞ。
おまけに今度は原付きバイクでのんびり走ってるオッサンおるし。(笑)
(2:16:41あたり)
こっちは必死でレース中やのにー!!(苦笑)
先頭からまた前に出ろ、ってシグナルでた。
かなり躊躇して考える。
出たほうが良いのか?
出たくない。
もう脚を残したい。
でも?でも?
頭の中でグルグル思いが交錯する。
決めきれないまま、前に出ないことで意思決定する。
(たしかもう少し走れば下り坂になるから、そこからなら脚を使わずに前に位置取れる。)
そう思ったから出なかった。
速度はまた物凄く遅くなってた。
マクドナルドを左に曲がって、いよいよ市街地へ戻ってきた。
少し行けば下り坂だ。
と考えてたら!
右から「ガツン」とアタックかかった。(汗)
みな考えてることは同じかっ!
(2:18:55あたり)
強烈なアタックだった。
いっきに加速。
50km/h越で潰しにかかる。
正直、「やめてくれ」状態でした。(恥)
脚を回復させたいのに。
また消耗やん、これじゃ。(泣)
そこから一旦先頭の二人が下がって別の選手が前に出て牽き始める。
ボクはずっと3~5番手あたりで耐える。
ちっとも回復の余地がないぞ。
もうこの局面で休める時間なんて出てこないな、諦めた。
しかしこの高速で下ってから最後の直線に入る左カーブが曲がれるのか?
あそこで落車は嫌だ。
前で曲がらないと危険だ。
最後の力を振り絞り前へ位置取り、、アタックした選手を吸収して3番手で曲がる。
でも右から被せられてしまい、減速してしまう。
(ちくしょ!)
すぐ立て直して切り込む。
(2:21:04あたり)
ホントはこの直線は右から切り込みたかったのに!
仕方なく左端で位置取り。
コースを閉められそうになり大声で威嚇してこじ開ける。
ここで落ちたら目も当てられない。
後方から「ガシャガシャ」と落車の音が聞こえた。
コーナーで何かあったか?
わからないけどそのまま突き進む。
集団は10人ぐらいか?
ひとり吸収してさらに突き進む。
最後に小さな登りがあって、ここが辛い。
もう殆ど脚が残ってない。
スプリンターのスプリント開始とともにグインと差が空けられる。
チクショー!もう着いていくだけの脚がない。
最後の最後にズブズブと沈んでしまい、、、、10人ぐらいにゴボウ抜きされてゴール。
ふひーーーー
疲れた…(*_*)
終わりました。
うん、終わりました。
良いレースができました、ありがとうございました。
コースレイアウトではなく誰とプロトンで走るか?がやはりロードレースでは重要ですね。
今年も良いプロトンでレースできました。
何と言っても8回の参加で初めて最後までまともに勝負させてもらえました。
ようやくです、8年目にして。(恥)
ボクにしてみれば「最後まで残れれば勝負に絡むことができる」と証明できたことが何より嬉しかったです。
これまでは体調不良、メカトラなどでゴールスプリントまで居なかったですから。(泣)
そして終わってみれば雨なんかちっとも降らず。
逆に蒸し暑くて大変でした。
経口補水液は大活躍だったと思います。
スポドリだけだと攣るってヒトは試してみる価値はあると思いますよ。
沖縄県人以外は「いきなり夏」でレースですからね。
最後は20人ぐらいのスプリントでした。
なので20位以内は確信してたので。
リザルトは見ずにホテルへ戻りました。
表彰台の可能性は「年代別」にしか無いことはわかっていたので。
あとは運ですかね。(笑)
年代別は運だと思いますから。
表彰式部屋に戻ってシャワーして。
パーティーまで昼寝。(笑)
終わるのが10時ぐらいで表彰式は3時半ですから。
たっぷり時間あります。
2年連続でパーティーに出席。
去年と違って今年は「舞台に上がれるかも?」と期待しての参加だったのでドキドキもんでした。
チームジャージを着てると、いろいろな人からお声がけをいただけました。(^^)
さすがに着替えてアイウエアを外すと誰が誰だか?わからないんで。
ジャージだけが目印みたいなもんですものね。
今年からパーティー用でジャージは予備を用意してました。(笑)
来年、出ようと思ってるヒトはジャージ2着要りますよ!必須!(笑)
チームまんまをご存知の方々からも「へえ!遠いとこから?!」と言われたり。
ボクのブログや動画を読んだり観たりした方から「参考にしましたよ!」とか言われたり。
そして待つこと30分ぐらい。
ようやく公式リザルトが公開されて…
50歳代のクラスで優勝させていただきました。ヽ(^o^)丿
ようやく個人的「三大・オサーン・ツール(The Important 3Races for Middle Age)」のひとつで優勝しました。
素直に嬉しいです。
しかも今まで過去8年間、まったくまともに勝負に絡めなかった宮古島での優勝でしたので、感慨もひとしおです。
諦めずに挑戦し続けて良かったです。
正直に言うと、このツール・ド・宮古島も第2回とか3回のころより今のほうがずっとレースのレベルが上がっていて。
毎年、キツイレースになっていってるような気がしてました。
選手のレベルが年々アガってる気がします。
なので、もうボクに勝ち目は無いかなぁ?なんて思ったりもしてました。
自分のロードレースライフで最大の金星だと思います。
これからも精進して次を目指したいです。
もちろん来年も宮古島に来て暴れます、来年は総合で台に昇りたいです。(^^)
こうして今年も終わりました。
グルメツアーレース中、、いろんな思いが交錯して。
面白かったです、自分がこんな風になるなんて。
レースは色んなシチュエーションで変わっていって。
それに臨機応変に対応できないとダメやね、また経験を重ねました。
たくさんの人たちにお世話になってレースさせてもらってる感はたっぷり感じました。
宮古島ありがとうございます。
また来年、やってきます。(^^)
最後に、今回の宮古島で食べて飲んで遊んだお店を列挙します。
来年の参考に。
ちょっと太って帰ってきたのはナイショ!(汗)